山々の雪は解け関東近郊はすっかり春山シーズンを迎えております。
春の雰囲気が漂い始めてからずっとウズウズ状態が続いておりましたが
ようやく今年一本目の山歩きに行ってきました。

場所は神奈川県にある丹沢山系、鍋割山経由の塔ノ岳
天気の方は微妙な曇り予報だったのですが「まぁ大丈夫でしょう。」
っとあまり気にせず行ってみたのですが。
いやはや・・・!

当日、スタート地点に着いてみると
やっぱり、お空は予報通りのクラウディースカイ


駐車場にはサクラのほかにツバキやコブシの花も咲いておりました。

天気もこんなだし、サクラも下界で散々堪能したし
「オイオイどうしたんだい?俺 いつもの乗りは?」
残念ながらあまりテンションあがらず。

おまけに登山地図を忘れるという大失態
ほんの一瞬、鶴巻温泉に予定変更もよぎりましたが
始めてのところではないので、とりあえず行ってみる事に

6時45分に出発
森の草木は新芽を出し始め辺りは生命の息吹ムンムンといった感じ


最初に出迎えてくれたのは
ミミガタテンナンショウ

ずーっとマムシグサだと思ってたけど微妙に違うみたい

しばらく林道を行き、どっかで登山道に入らなければならんのですが
これが困った事に複数個所あり
地図はないし、覚えてないし
頼りの看板も「鍋割山」も文字はありません。

やむを得ず、ある入口を進んでみて
深追いせずに引き返す前提で行く事にしました。
っで、この入口を行く事に

看板には山の名前らしからぬ「栗ノ木洞」
苔むすブロック塀がここ最近の雨の多さが伺えます。

しばらく登るとちょっと安心、明瞭ご立派は登山道


ふと気付いたのですが、
1) 地図が無いのでコースタイムもわからず=時間に縛られない
2) 頂上到達へのこだわりも一旦諦めている。
ちょっといつもと違う、自由な気持ちになれた気がしました。
いつも以上周りを観察しながら、写真撮りながらの余裕があった気がします。
しかーし、本来は時間も目標(予定)も自分の位置もしっかり認識しなければ
安全上ぜったい、ぜったいいけない物なんですけどね。
登山道からほんの数メートル外れても平気で分からなくなる環境に居る事を。
丹沢や奥多摩などの低山といえども遭難事例は山ほどあるようです。
みなさん気をつけましょうね。

ご立派明瞭な登山道でズンズンチンタラ標高を上げてくと
やっと心から安心できる目印が

とりあえず鍋割山へは向かっているようです。

この看板を過ぎた頃から
雨は降ってませんがガスが漂い始め、しっとり感も増してきました。
何か分かりませんが美味しそうな若葉か

山菜かも思ってグーグル先生に聞いてみたが分からず

カエデの幼樹でしょうか?


あちらこちらにマメザクラがちらほらと

下界のサクラのように派手ではないけど、なんか好きですね。

更に標高上げると、更にガスも濃くなって行きます。


そして霧の向こうに立て看板
「栗ノ木洞 908.3M」は頂上の名前だったようです。

鍋割山まで1時間20分もこの看板で確認
と同時に頂上到達の目標も現実の物になりました。

天気も危うくなり始めチンタラ登山を終了し先を急ぐ事に

雨粒滴るマメザクラも絵になりますよね。

ちなみに雨はまだ降っていません。

マメザクラの特徴は花粒が小さい事もそうですが
こんな感じに、つり鐘のようにぶら下がるように咲くそうです。


やっと見覚えある標識が現れた

予定とは別のルートを登って来てしまったようです。
まぁ、想定の範囲内なので良しとしましょう。

ちょっと長めの休憩を取り、ここから一気に次のチェックポイントまで
おやおや、鍋焼きうどんの具材が
失礼しました。ボッカさんが淡々と登っておりました。
きっと山荘のご主人でしょう。


このあと急登に悲鳴をあげなつつもズンズン登り
ズンズン霧も濃くなると共に風が吹き始めてきました。


きゃわいいお地蔵さんにほっこりしつつ


カッパを羽織るまではないにしても、
辺りの草木はだいぶ湿気を帯びてきました
これはもう雲の中ですね。

水滴るアセビ満開

漢字で馬酔木と書き、馬が葉を食べると神経麻痺により酔ったような状態にる事からこの名がつけられたそうです。
この木は頻繁に見ますが玄関先に植えられてる方もいるのでは?

下界でもあちこちに咲いてますよね。

小さいけど逞しい奴です。

だいぶ風が強くなってきました。そして寒い
鍋割山頂上到着

晴れてればここからビューティフル富士山を拝めるのですが
この通りのあり様なので次回にお預け

鍋割山荘

先程もチロッと触れましたがここの銘物、どころかすっかい定番でしょう。
鍋焼きうどんが超有名です。
富士山眺めながらのうどん目的って人かなりいますよ。
是非一度訪れて見てはいかがですか
ご家族にお勧め のみならずデートでも使えると思いますよ。

時計を見たらまだ余裕の9時代
最終目的の塔ノ岳へ行くしかないでしょう。
がしかし風邪強し、視界悪し、ちょっと寒し

ここから雰囲気ちょっと変わって冬以降初春未満な感じへ

改めて思いましたが枯れ葉って物悲しさ満載じゃありません?

安心して下さい。春の息き ありますよ。
ちゃぁーんと新芽が芽吹いておりました。



パワー・オブ・ネイチャー だぜぃ、くぅーーーっ!

植物だけではありません。
キジの♀ 確認してもらえたら嬉しいですが


丹沢では珍しくないシカ

昨今、人間界では増えすぎて厄介者にされているようですが

たぶん バケイソウ

ランの種類かと思い撮ってきたのですが。
これは毒草で毎年誤食が報告されているそうです。

いつもより辺りを吟味しながら歩ってたら
差ほど距離や時間を感じずに到着しました本日のターゲット

ってお先真っ白でなんにも見えない。

改めての証拠写真

強風の吹きっさらしだし、さみーし、だーれもいねーし、若干の霧雨だし
早々の速攻で撤収

帰りは来た道帰るだけに加え、ちょっと雨がぱらついてきたので一気に急降下
だいぶ降りて来たところで雨はやみ、若干明るさも出てきました。
っと言うより恐らく、上空の雲から抜けでただけのような気がします。

この時点でまだ13時代
今回は久々の山歩きでお疲れちゃんなので
ダラダラせずに早めの帰路に着く事に

朝、入山した時の林道からの登山道入口
、ではありませんが別の入口の林道に到着

※ここ後々のキーポイント
ストック畳んでカッパ脱いでTシャツ姿で
気分はほぼ終了リラックスムード
この林道を下った先がゴールの駐車場
ウイニングランみたいななもんですね

すると足元にお気に入りのサンショの幼樹発見


道の両脇には春の花があっちゃにも、こっちゃにも
ヤマザクラ さっきのマメザクラとちょっと違うでしょ?


なんじゃこれ?花?草?
スターウォーズに出てきそう
ナントウダイ


ミツバツツジ 見分け方は花の根元が三つに分かれている


ニガイチゴ 食せるけど名前通り苦みがある


キブシ


カキドオシ


ヤマブキ


林道をだいぶ歩ったけど
もういいかげん駐車場に着いてもよい頃だが
おかしーなー、なんか嫌な予感
とにかくカーブカーブの連続ばかりで同じ景色ばかり
先は見通せないし地図も無いし
確認のしようがありません。
引き返すべきか、戻るべきか
そして、ぜったいおかしいと確信へと変わりつつあるころ
道はなくなり行き止まり そして、その横には
「上秦野林道(終点)」の看板で悲しいお知らせが

ココは何処?私はだれ?
や・ば・い、ど・う・し・よ・う。
って戻るしかないんですけどね。

そもそもこうなった経緯はと申しますと
帰りの下りで林道へ出るちょっと前の登山道で
「おやっ、こっちへ行ったらショートカットじゃね?」
って分岐が現れ、そっちを選択したのが運のつきでした。
ひょっこり出た林道がさっきのチェックポイントだったわけです。
しかし、実際は別の林道でした。

とにかく何か選択枠が現れる所まで来た道も戻ろう。
自分の現在地さえ確認出来ればよいのですが
でなければショートカットを試みた分岐まで戻るしかありません。
そこまでは少なくとも1時間以上はかかるでしょう。

位置確認の方法にタブレットのGPSもありますが
駐車場でも電波繋がらなかったし登山中も時折確認しましたが終始ダメ
唯一繋がったのは塔ノ岳の頂上のみ

電波を有効にしてみるも残念賞
試しに再起動みるかっと思い立ち無駄であろう努力を試みた

キターーーーーーーッ
アンテナビンビンのバリさん

早速マップを起動して現在地を確認
駐車場までは近距離ではありませんが、さほど遠からず場所に居るようです。
マップ上は道は表示されませんが近づく方向に歩って行けば
なんとかたどり着けそうです。

途中、林道から見える秦野市街は薄日が差していました。


林道から駐車場方向へ通ずる登山道があったので難なく着けました。
駐車場に隣接する芝生の広場

タブレットに助けられたお粗末な山行となりました。

いやー、春の息吹と自然のパワーみなぎる季節をカラダで満喫できました。
っと締めくくりたかったのですが
後味ちょっと悪い結果となりました。

山はまだまだ花や新緑で楽しめますよ。
ズギ花粉もあとちょっとの辛抱です。
近くの野山でも散策してみてはいかがでしょうか?

以上、写真満載で長い記事となってしまいました。
最後まで読んで頂いて有難うござます。

Reported By やさしが登山部

PS.
四月中にもう一本予定しております。
合言葉は「千本桜」
問題は天気と開花のタイミングなのですが最近すっかり雨星人